2025.08.01
近年、仕事の進め方は大きく変わってきています。その中でも特に注目されているのが「リモート会議(オンライン会議)」です。新型コロナウイルスの流行以降、多くの企業や事業所で、直接会わずにオンライン上で会議を行うスタイルが一気に広まりました。
就労することになればリモートでの会議や打ち合わせは必要不可欠になります。利用者に皆さんは今後、企業面接にもリモートツールが使われることもあるかもしれません。
B型事業所でも、外部の企業や福祉関係機関、また在宅の利用者さんとの連絡などで、リモート会議の導入が進んでいます。今回は、「リモート会議って何?」「どうやって使うの?」「どんなソフトがあるの?」という点をわかりやすくご紹介します。
リモート会議とは、インターネットを使ってパソコンやスマートフォン、タブレットなどの端末を通じて、離れた場所にいる人同士が顔を見ながら会話できる仕組みのことです。映像と音声を使ってリアルタイムで話し合うことができるため、対面での会議とほぼ同じようなやりとりが可能です。
福祉の現場では、以下のような場面でリモート会議が活用されています。
利用者の体調や通所状況に関するご家族との打ち合わせ
外部の企業や関係機関との定期的な連携会議
在宅支援中の利用者との面談
スタッフ同士のミーティングや研修会
特に在宅勤務やテレワークに関心が高まる今、B型事業所でもリモート会議を活用することで、時間や移動の制約を減らし、効率的な支援が可能になります。
リモート会議には、専用のソフト(アプリ)を使うのが一般的です。以下に、代表的なツールとその特徴を比較してみましょう。
【特徴】最も広く使われているビデオ会議ツール。IDとパスワードで簡単に参加できるので、事前登録などなくても相手側からの招待でリンクを押せば使うことができます。画面共有や録画機能も充実。
【メリット】操作がシンプルで、無料プランでも最大40分までの会議が可能(3人以上の場合)。1対1なら無制限。
【デメリット】無料プランでは時間制限あり。パソコンのスペックがやや求められる場合も。
【特徴】Googleアカウントがあれば誰でも使える。カレンダー連携でスケジュール管理もしやすい。
【メリット】アプリのインストール不要(Webブラウザで参加可能)。Googleドキュメントとの連携も便利。
【デメリット】スマートフォンでの利用時はアプリが必要。無料版では一部機能に制限あり。
【特徴】Office製品(Word、Excel、Outlook)との連携が強み。チャット機能と会議機能が一体型。
【メリット】大規模な会議にも対応可能。文書管理や共同編集もスムーズ。
【デメリット】最初の設定や操作がやや複雑。慣れるまでに時間がかかる場合も。
【特徴】普段からLINEを使っている方にはとても馴染みやすい。スマホやタブレットでも気軽に会議が可能。
【メリット】アカウントを知っていればすぐつながる。個別のやりとりに最適。
【デメリット】ビジネス向けではないため、資料共有や録画には向いていない。
事前に機材と環境を整える
パソコン、マイク、カメラ、安定したインターネット回線が必要です。音声が聞き取りづらいと会議がスムーズに進まないため、マイク付きイヤホンを使うのもおすすめです。パソコンが用意出来ない場合、スマートフォンでも対応可能です。
会議前にテストを行う
初めてのソフトを使う際は、事前にテスト接続して音声や映像の確認をしておくと安心です。
参加者への配慮
利用者さんが参加する場合は、操作に慣れていないことも多いため、支援員がサポートに入ったり、画面の操作を代わりに行う準備があると良いでしょう。
セキュリティにも注意
パスワード設定や入室許可機能を使い、関係者以外が入室できないように管理します。
リモート会議は、一時的な流行ではなく、これからの働き方の一つとして定着しつつあります。外部の方との連携が必要な職場では、導入することで、より多様な支援が可能になり、柔軟な対応もできるようになります。
例えば、「遠方に住むご家族との面談」「他県の企業との打ち合わせ」「遠方の取引先様との打ち合わせ」など、これまでは難しかった場面にも対応できるようになります。
また、支援員同士の情報共有や勉強会もオンラインで行えるようになるため、職員のスキルアップにもつながります。
リモート会議は、今後のB型事業所の運営において、非常に有効な手段です。無料でも利用できるツールが多く、初めてでも導入しやすいのが魅力です。難しそうに感じるかもしれませんが、一度試してみれば、その便利さを実感できるでしょう。
まずはZoomやGoogle Meetなど、シンプルなツールからスタートして、少しずつ活用の幅を広げてみてはいかがでしょうか?